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チェック柄がいちばん似合う表現とは何でしょう...。
管理人は布地に織り出した時こそが、チェックが最も輝く時だと思います。この柄が生まれるきっかけが布地だったと推測すれば、それは当たり前、魚が海に似合うのと同じことです。
古来人間の生活とは、智慧と組織を武器にした自然相手の戦い。そういう環境で創るのですから土器には火炎が模され、洞窟には動物絵が描かれ、最古の文字の数々もスケッチ絵から創った表意文字。人間の文化はいつも自然の模写から始まりました。しかし海・空・山河・生物界、或いは木・火・土・金・水、こうした自然界の中にチェック柄を匂わすものは存在しません。縦×横のデザインは純粋に人間の創造なのです。そんなバベルに至る一歩とも言えるデザインは、やはり人間の創造物を飾る為のものだと思いませんか?
たくさんの人工物に囲まれた現代人。平面があるところ全てがキャンバスなら、色彩を施す面はたくさんあります。ただし光沢面は反射が色を打ち消しますから、マットな質感の方が面色を強く感じられる。そこへ凹凸がつけば光と影の明度差が面色と混在化しますが、それがマッチするかは凹凸の形と色彩次第。そこで彩色とデコボコの方向性が合えばどうでしょう!
縦横に組み合わされた糸に乗って流れる色の血潮。光は色を艶やかにし、影は色にまろ味を加える。更に糸が交差するその面は、すなわち整然と並んだドットの連なり。異なる色が交差した面では1:1の混色が起こりますが、ドットによるそれは透明感を伴います。そういうわけでチェックマニアは、ドット絵への応用余地を感じつつ、布地の探検に今日も勤しむのです...
ブロックチェックという柄があります。もともとは一般に市松模様と呼ばれるチェス盤のような柄の事でした。最近では意味が拡がって、等間隔の2色の縞が並んだだけのごく簡単なストライプを縦横に組んだものを含みます。バイアスの効いた布ではギンガムチェックやハウンドトゥース(千鳥格子)となり、縞が太い大柄のものはバッファローチェックとなりますが、2つの色が50%ずつ使われるという特質上、カラーコーディネートの見本としても使える柄です。
ギンガムとして用いる際は一方に白を使うのが普通です。さらの糸と色糸を組み合わせただけの混ざり気の無い感じから清潔なイメージが与えられ、白の軽量感はガーリーな可愛らしさをも演出します。
白を黒に替えるとバッファローに使われるカラーになります。黒と一緒にする色は彩度の強い明るい色が好まれ、青、黄、緑、紫といったはっきりとしたものが使われます。バッファローチェックのもとは赤×黒が基本で、男性的な力強いイメージを持つところはギンガムと対称的。
市松模様は特にコントラストがはっきりと出易い為、明暗の差が大きい色の組み合わせが多いです。黒×ピンク、黒×イエローといった「黒×輝度の高い色」という組み合わせは他のチェック柄ではあまり見かけないもので、市松模様だからこそ楽しめるカラーリングといえます。
このようにブロックチェックには、単純なのに、いや単純だからこそ色使いに様々な傾向があるのです。
これまでファッションアイテムには、膨大な種類のチェック柄が用いられてきました。
絶妙なカラーバランスの上に独創的なアイデアを容れた柄がたくさん創られ、傑作が生まれ、これを基本にしたアレンジがまたたくさん出現したでしょう。色を変え、縞の幅を変え、線を省いて付け加えて、傑作から得た感動を失わずに新たなアイデアを足していく努力の歴史がチェック柄にはあります。もちろんチェック柄に限った現象ではありません。人間が創り上げてきた文化には、必ずそうした洗練の積み重ねがあるのです。
しかしタータンには若干違う発展のしかたがあります。家紋のような性格を持っていた嘗てのタータンでは、主家のチェックに縞を何本か付け加えて新しい家のタータンチェックを作るケースがかなりあります。親の名前の一字をとって子供の名前をつけるような、デザインの継承が行われたわけです。
発展欲とか向上心だけが世界を動かしているわけではないということでしょう。そんな人間臭さというか精神性も、チェック柄には含まれているのです。

チェック柄、言ってしまえばストライプを縦横に作ったデザイン。その発生は織布のデザインからでしょう。
天然植物で、全く一様の糸を紡ぎだすのは困難。染色を施さないうちは、織りの一段一段に濃淡が見られたはずです。やがて気の利いた家庭では、色の濃い部分と薄い部分を別々に使い始めるでしょう。縦横に使い分ければ一様な色の織物ができ、並列させればストライプを作れます。
そう考えるとモノトーンストライプ・モノトーンチェックは、余程の年月を経た柄だといえます。「トマトに塩をかけると、サラダになる。」の名言になぞらえれば、「糸色を編み分けた時、ストライプになる。」といったところでしょうか。
かつて文字が絵を並べる事から始まったように、チェックの原初を探るのも面白いかもしれません。

ファッションを始めとした表現文化には、盛る様式美と削る様式美があります。
07年の秋冬以降、チェック柄は稀に見る程のブームになりましたが、
同時期に豹柄・ダルメシアン柄といった柄の人気も上がったことを合わせれば、チェック柄流行の背景にはトレンドが盛る様式美に傾いていたことがあるのでは、と考えられます。
こうした流れで、チェック柄+花柄・アニマル柄、更にはチェックオンチェックのコーディネートを見かけるようになりました。しかしこれ、色彩調和を柱にした通常のコーディネートでは理解しきれないもの、難易度が高いコーディネートです。
ここで、チェック柄を使った盛るファッションの代表、ゴスロリ、パンクの二大派手カワスタイルが参考になります。特にパンクのチェックオンチェックは原色vs原色のぶつかり合い。それでも全体のコーディネートにはポップな生花のような整合性があります。
行き慣れたショップのモノとはかけ離れたアイテムに、ファッションの答えがあるかもしれません。

いくつかの有名スーツブランドなどには、ハウスチェックという柄があります。
バーバリー社のノバチェックがもっとも知られていますが、他にもタッターソールをアレンジしたダーバン社や、アンダーソン社の社名を冠したプレイドもその仲間です。
ハウスチェックという程ではないですが、日本のアパレルメーカーでも独自のチェック柄でブランドの顔になる場合があります。
チェック柄の使用については名作チェックのアレンジパターンが多く、幾つものブランドを跨いで酷似した柄が用いられるケースも多々ありますが、他では見られない意匠を採り上げて大胆に使うことで、ある種の優先イメージを確立できれば、後発でどんなに似た柄が出たとしても先行者のイメージが被ります。
業界にこうした力学がもっとはたらいていけば、これからも斬新な柄にたくさん出会えることでしょう。

数あるタータンチェックの中で最も知られているのが、ステュアートクランタータン。その名を知らない方でも、その柄自体はきっと見たことがあるはず。
ステュアートタータンはスカート、ワンピース、ジャケットなどの大きなアイテムから帽子、タイツ、靴など小さいアイテムまで、身に付ける物のうちで使えないところはありません。特に下着や財布などであまりオモテに出さずに小見せするのが、強い印象を残す使い方です。
この柄の主役は赤です。黒の太い縞に挟まれてより輝いて見える赤の帯が、黄色や青に飾られて縦横に渡された姿はまさに女王の佇まい。実際このタータンの主ステュアート家は永らくイギリスの王家だった家です。だからこそタータンにもたくさんバリエーションが創られ、眼に触れることも多かったわけです。現在では広く一般にも使われるようになり、アレンジ柄の数も把握し切れないほどに。
タータンとして登録されたものでは、地色を黒で塗りこめたブラックステュアート、地色が白のドレスステュアート、帯も地も赤のロイヤルステュアートなどが人気があります。またステュアートに縁のある豪族のタータンも、ステュアートの流れを汲んだタータンを持っています。
現在のイギリス王家はウィンザー家、その王家に彗星のごとく現れたプリンセスがいました。階級の束縛がまだ残るイギリス社会にあって、庶民のお嬢様がお姫様になってしまった。グレース=ケリー以来のシンデレラストーリーをつくったダイアナ妃です。ダイアナにちなむタータンも幾つかありますが、彼女の自動車事故死の後に作られた「プリンセスダイアナメモリアル」が皮肉ながら最も有名です。地色も帯も淡いブルーで織り上げたステュアートアレンジ、清涼感溢れる名作です。
エルトン=ジョンの「Candle in the wind」の調べとともに、「プリンセス〜」のすんだ風のような空色が、透明さを帯びた往時の妃の思い出を今も語ります。
芸術は物真似から始まります。遠い昔、自然の在り様や人間の心の動きからヒントを得た誰かが、それを形の上で表現しようと真似をしたのでしょう。山の緑を緑のままに、炎の熱は熱いままに、人の激情は激しいままに、できる限りそのままに表現しようとしたのでしょう。その誰かが純粋な物真似に成功したとき、その技を誰かがきっと真似て会得したはず。そうしたつながりは人から人へ、邑から邑へ、邦から邦へと続き、やがて時代から時代へと引き継がれてきました。
装飾文化も同じ道筋で今に至ります。スパルタの建築様式はアテネを通ってローマに伝播し、唐草模様や青海波はシルクロードを通ってペルシアから日本へ入りました。中世スペインのチリタナ模様は、スコットランドでタータンの源になりましたし、江戸時代に東南アジアから横縞の反物が伝わるまで、日本で縞といえば縦縞だけでした。
モノには同時代的な横の歴史と定点的な縦の伝播があります。人にも横に繋がる縁と縦に繋がる縁があり、チェック柄を見るにつけそのことをなぞらえてしまいます。細い縞が集まって必死に太縞と釣り合っていたり、縦縞の暗い色を横縞の色が明るく照らしていたり、社会を見渡すと同じ光景が繰り広げられていると感じるものがあるのです。
優れたチェック柄がこうして手元にあるのは、優れたデザイナーたちの物真似と創造性のミクスチャーのおかげです。それをこうして眺めていられるのも、自分を取り巻くたくさんの縁のおかげです。技の伝播と心の伝播のありがたみを、チェック柄に重ねて見るのもまた一興でしょう。
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クローゼットにはご自慢のチェック柄コレクション。ネルシャツ、ジャケット、ワンピース。タータン柄のスカートや、ブロックチェックのバッグなどなど...。好きな服はたくさんあるけど、チェック柄ばかり重ねるわけにもいけません。
チェックをたくさん使いすぎるとチェックが喧嘩をしてしまう!いろんな柄を使うなら、反対色や、大柄・小柄の組み合わせでかわす。でも基本はチェッカホリックをグッと抑えた部分使い、重ね着で隠してチラ見せ使い。
頭から足の爪先まで全てをチェック柄で埋め尽くしたら、アピールの的がぼやけてしまう。チェック柄の服を着こなすにはチェック以外の服が必要です。チェックを引き立て、チェックで引き立つ、相乗効果のあるアイテムを探しましょう。
その前にチェックのアイテムが欲しい→ ♣チェック良品生活♥
フェミニン・エレガンス系で合わせる。→ ♣【シャムロック版】♥
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